『せんせいのお人形』を読む0-1 はじめに
好きな漫画があります。
『せんせいのお人形』(藤のよう)という作品です。
ネグレクトを受けていた女子高生スミカが、教師の吉成昭明に引き取られ、再生していく物語です。
タイトルで忌避している人も多いそうで、僕もそうでしたが、
思ってたようなエログロじゃなかった。
全然健康で、学びの多い作品です。
この作品、とっても好きなのですが、
どこがどう好きなのか、全然語れません。
それは僕の読解力の問題でもありますし、
語る訓練をしてこなかったせいでもあります。
でも、
せっかくいい作品に出合ったのですから、
ここがこう好き! ぜひ読んでほしい! と、
人に紹介できるようになりたいのです。
できれば、誰かから借りてきた言葉でではなく、
自分がよいと思う言葉で、すきを表したいのです。
というわけで、
2020年は、『せんせいのお人形』の読解の年とします。
(ここで言ってしまうことで、逃げられなくなる効果も期待します)
・読解に使う手法の参考文献をこちらのエントリーに追加することとします。
・読解には主に「Kindle版 『せんせいのお人形』」を用いますが、
僕自身は紙版・Kindle版・comico版全部に当たれる状態にします。
(今日comico版見たら少し修正加筆されてたので、念のため)
物語への僕の基本姿勢は、下記引用と同一であります。
最後に、小説を批判的に読む場合の規則であるが、これは、次のような心得になる。「作家が読者に経験させようとしたものを十分に感得できるまでは批判をしてはならない」。作家の創造した世界に疑問を抱かないのがよい読者である。
「作品の好ききらいを言う前に、読者は、まず作品を誠実に味わうよう努力すること」。味わうとは、作家が読者の感情や想像力にはたらきかけて作り出そうとした経験を、する(・・)ことである。
『本を読む本』
M. J. アドラー、C. V. ドーレン/外山滋比古、槇未知子 訳 P207~208
すべてのシーンの、すべてのものの動きを、
余すことなく味わいたい、一つも漏らすことなく経験したい。
それを原動力に、読んでいきたいと思います。
紙媒体でも2巻まで出てますし、
なんならcomicoで全話読めるので、興味がわいたら読んでください。
そして僕と、作品について語り合ってくれる仲間になってくれたら、とてもうれしいです。
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【参考文献】
・本を読む本 Amazon
M. J. アドラー、C. V. ドーレン/外山滋比古、槇未知子 訳/講談社学術文庫
ウラジミール・ナボコフ/野島秀勝 訳/河出文庫
読書猿/フォレスト出版
【参考ブログ】
・読書猿Classic: between / beyond readers
┗ 書くのに必要なすべてのものー野田のフロー(流れ)図と創作系記事まとめ
※随時更新
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【媒体へのリンク】
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・紙(Amazon)
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